ここでは「スタディサプリ」を塾で利用するメリットをご説明いたします。

 ただ、「スタディサプリ」とは何ぞや、という方もいらっしゃるかと思います。

 簡潔に言えば、スマートフォンやタブレットでいつでもどこでも授業動画を観られるオンラインサービスです。

(※IOS/Androidどちらもアプリ有)

 小・中学講座については、それぞれの教科書に準拠して進められるようになっています。

 授業内容も要点ごとに丁寧に分けられています。基本的には1動画は5~8分程度なので、少ない負担で学習をはじめられる点も魅力です。

 

 校講座は非常に充実しています。

 基礎~応用まで幅広いレベル帯で講座が分けられており、普段のテスト対策~AO・推薦入試対策、もちろん関関同立などの難関私大共通テスト対策~難関国公立大学まで、すべてに対応できる講座が十分に揃っています。

 また、サービスの特性上、ひとりひとりのペースで学習を進められるつくりになっています。

 部活や習い事で忙しかったり、先のことをどんどん学びたい生徒さんにとって、これほど便利なものはありません。こういった点を重視して、当塾では「スタディサプリ」を導入しております。

 では、本題の「塾でスタディサプリを利用するメリット」を、以下に3点挙げさせていただきます。

 

 当塾では、ひとりひとり専用の学習計画表"ステップシート"を作成し、それをもとにして日々学習することで基礎学力の土台をカタチづくります。

 学習計画表では、「スタディサプリ」での講義動画を中心に、それに合わせて塾用ワークや確認テストに取り組む構成になっています。「スタディサプリ」によるいつでも観られる解説があることで、ワークや確認テストを無理なく進められます。

 また、学習計画があることで、生徒は「やるべきこと」に迷わなくなります。

 結果として、主体的・効率的な学習が可能になり、学習に余裕が生まれ、学ぶことの楽しさに目を向けやすくなるという副次的な効果も狙いとしています。

 また、ステップシートの進捗や生徒の状況に応じて、塾長やチューターからその日に学習すべきものを指示する場合もございます。

 

 加えて、従来型のシステムにおいては、講師が全生徒の日々の学習内容やニガテな部分をすべて把握し、次に何をすべきかを常に提示し続けるのは、非常に労力を要します。

 そこで、「スタディサプリ」を軸にした自立学習コース(以下スタサプSSコース)を導入することで上記の問題を解決しています。

 「スタディサプリ」による学習を間にはさむことで、生徒の学習内容やニガテ分野の把握だけでなく、塾と保護者様との情報共有も容易になります。

 さらに生徒目線では、「今どこを勉強しているのか?」「学習すべきものがあとどれくらい残っているのか?」「次に何をやったらいいのか?」といったモチベーションを下げがちな問題が解消されます。

 また、スタディサプリ上で課題や単元テストが配信できる塾専用機能などもあり、一般向けバージョンよりもサービス内容が充実している面もポイントです。

 

 なにかを学んだり、説明を聞くときに、事前知識をいれておくだけで頭にすんなり入ってきた経験はないでしょうか?これこそが反転学習の本質です。

 反転学習とは、従来の「授業(インプット*¹)復習(アウトプット*²)」という通常の流れを反対にしたものです。

(*¹ 新しい情報を知識として取り込むこと *² すでに知っている知識を表現したり活用すること)

 

 したがって、反転学習では「予習(インプット)→授業(アウトプット)」の形になります。

 つまり、事前に学習内容をインプット(新しい知識を見ておく、知っておく、覚えておく)しておくことで、授業がアウトプットの場に変わります。この状態は国内外の複数の論文*でも効用が示されているほど、何かを学ぶ場合において理想的な状態といえます。

 しかし、自力でその状態に持っていくのは難しくもあります。

 そこで、当塾では事前知識の学習のために、スタディサプリ&学習計画表を活用しています。

従来型の学習イメージ

反転学習の学習イメージ

 

 スタサプSSコースでは、ひとりひとりに応じて、反転学習を無理なく自然にできるよう、学習計画表"ステップシート"を作成しています。

 それらを活用し、従来的な学習スタイルから「反転学習が当たり前」の状態になるようにサポートしていきます。

 

*第2の利点は,学んだ知識を使う機会を増やすことである。これまで授業においては多くの時間を講義のために費やしていたが,反転授業の導入によって授業時間の多くを,学んだ知識の確認や協同学習に充てることが可能となる。すなわち,これまでは主に知識のインプットの場であった授業時間を,アウトプットの活動に多く割くことができるようになる。(重田. 5-6)

重田勝介. "反転授業 ICT による教育改革の進展." 情報管理 56.10 (2014): 677-684.p5-6

*"In general, we can conclude that students in flipped classrooms achieve significantly higher assessed learning outcomes than students in traditional classrooms, and are equally satisfied with the learning environment." (Van Alten et al. 15)

(一般的に、反転授業を行った学生たち、従来型の授業を行った学生たちよりも、学習成果が有意に高く、学習環境に対しても同様に満足していると結論付けることができます。)

Van Alten, David C.D., et al. "Effects of Flipping the Classroom on Learning Outcomes and Satisfaction: A Meta-Analysis." Educational Research Review, vol. 28, 2019,100281.